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シューマン
「子供の情景」より「トロイメライ」


シューマン(1810−1856)はライプツィヒおよびハイデルベルク大学で法律を学ぶと共に、ピアノ教師ヴィークに入門し、音楽を志すようになる。指を傷めたため作曲に専念。その間ヴィークの娘クララと知り合い、結婚後は歌曲をはじめ広い分野で創作を行ない、評論・指揮でも活躍した。44歳の時自殺を図ったが救助され、2年間の精神病院生活の後に他界した。「子供の情景」は、1838年に作曲された。30曲ほどの小品の中から13曲を選んでひとつの曲集にまとめたもの。


「なにをひけと。」
「トロイメライ、ロマンチックシューマン作曲。」猫は口を拭いて済まして云いました。
「セロ弾きのゴーシュ」/宮沢賢治

いつか君は僕に言ったでしょう、「時々あなたは子供のように思えます」って。この言葉の余韻の中で作曲しました。
クララへの手紙から/シューマン


この曲集の中ではこの曲のほかに、1曲目の「見知らぬ国より」や「むきになって」も好きです。
 
演奏時間が短い順から並べています。

演奏者 (演奏時間)/感想
菅野 潤

(2:22)かなり速いテンポだけど、不自然さはありません。のびのびしたさわやかな演奏で気持ちがよい。他にはシューマンの「アラベスク」やショパンの「雨だれ」や表題作を含むバッハ作品を収録しています。
カツァリス

'86

(2:52)カツァリスは1951年生まれのフランスのピアニストで、以前NHKテレビの講師をしていて、なかなかのテクニックの持ち主という印象を持っています。彼のショパンのワルツ集などでは、独特のアプローチをしていたけど、この曲ではオーソドックスにまとめています。やわらかいタッチが印象的。
ホロヴィッツ

'62
(2:54)この曲の定盤と言われているもので、ホロヴィッツ自身の好きなレパートリーでもあります。知・情のバランスのとれた演奏と言えると思います。個人的にも「子供の情景」曲集トータルとして、この演奏が一番好きです。同じく名演の誉れが高い「クライスレリアーナ」も収録されています。
アルゲリッチ

'83
(2:55)
 ホロヴィッツのものと並び世評の高いアルバムです。間の取り方など彼女独特の主情的表現が、うかがえますが曲に対する感受性は、さすがなもの。ホロヴィッツ盤同様、「クライスレリアーナ」の名演が一緒に収録されています。
クラウディオ・アラウ

'74

(3:00)アラウが71歳の時の録音。明晰な演奏と言った感じがします。「幻想小曲集」、「アラベスク」、「蝶々」とのカップリング。
伊藤惠


(3:16)伊藤さんはシューマンの全曲録音に取り組んでいて、シューマンは彼女が最も敬愛し、かつ得意としているレパートリーです。全体のバランスがよく取れている演奏だと思います。「幻想曲」と「森の情景」を一緒に収録。
花房晴美
(3:26)ゆっくりとしたテンポで旋律を十分歌わせています。タッチも美しい。他には、ショパンのop 9-2のノクターン、「ジムノペディ第1番」、「子犬のワルツ」、「黒鍵」、「亜麻色の髪の乙女」、「トルコ行進曲」、「エリーゼのために」などが収録されています。
田部京子

'99
(3:29)曲集全体を通して遅いテンポを設定していて、この曲集の持つ叙情性を見事に表現していると思います。ホロヴィッツのものと共に愛聴しています。「交響的練習曲」が一緒に収録されていて、こちらも名演と言っていいと思う。

■参考Web
子供の情景関連CD
シューマン関連書籍
 


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