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J.S バッハ
2声のインヴェンション第1番 ハ長調


長男のヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの教育用として書かれた62の小曲集の中から手を加え、順序を変えて「インヴェンションとシンフォニア」と名づけた。

 
それから僕はプレーヤーのスイッチを切ってグレン・グールドの「インヴェンション」をレコード棚にしまい、ビールの空缶をかたづけ、爪切りをひきだしに入れ、羊男に椅子をすすめた。 
「シドニーのグリーンストリート」/村上春樹


最初に覚えたバッハの原曲で長い間あこがれの曲でした。この初心者用の曲をどのように料理して退屈させずに聴かせるかがプロの腕の見せどころといったところかな。ただ、学習者の立場からするとオーソドックスに弾いてもらいたい気がします。

演奏時間が短い順から並べてみました。 
演奏者 感想
ニコラーエワ

インヴェンションとシンフォニア
演奏時間:1分01秒(以下1:01と記す)この人のバッハは定評があり、特にフランス組曲は愛聴盤です。以前聴いていた時には、ちょっと速過ぎるのではと思っていたけど今回聴き直してみたらぜんぜん違和感がなかった。きっと自分でも遊びで速く弾いてみたりするからだろうな。曲集全体を通じて端正な演奏です。
角聖子

チルドレンズ・ソングズ
(1:10)躍動感のあるバッハです。インヴェンションのディスクの中では一番気に入っています。このディスクには2声のインヴェンションとともにチック・コリアの「チルドレンズ・ソング」が収録されていて、こちらも本家コリア盤に負けない良い出来です。
R.テューレック
Bach Klavier Werke
(1:24)この人はアメリカの女流ピアニストで、とくにバッハの演奏家、研究家として知られているそうです。シフと同じ1723年(BWV772a)と一般的な1720年バージョン(BWV772)の両方が収録されています。オーソドックスな演奏です。
エッシェンバッハ

2声と3声のインヴェンション
(1:26)若手のホープだったエッシェンバッハですが今は指揮者としてがんばっているようです。ピアノレッスンを目的としたシリーズのディスクということもあってかていねいな演奏だと思います。

A.シフ

2声と3声のインヴェンション
(1:29)すっきりして見通しがよくて「現代的な」という形容詞がぴったりくるのが彼のバッハです。彼のディスクでは平均率が特に気に入っています。この1番については独特の装飾音が付加されているバージョンを採用しています。
G.グールド

2声と3声のインヴェンション
(1:30)1番についてはゆったりと弾いています。このくらいならマネができそう。最初からグールドのバッハを薦める人が多いけど、まずはオーソドックスな演奏を聴いてからのほうが彼の意図がよくわかると思います。

■参考Web
インヴェンション関連CD
インヴェンション関連書籍