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Kenny Burrell(g)(1931−   )
ケニー・バレル


 デトロイト出身。1955年にニューヨークに進出。翌年5月に初リーダー作を吹き込む。ブルージーな味わいをもった彼のプレイは、多くのセッションでひっぱりだことなった。特にブルーノートには全部で6枚のリーダー作品を残している。


エラ・フィッツジェラルドの古いクリスマス・レコードも買い逃したし、ケニー・バレルのも買い逃した。
「ランゲルハンス島の午後」/村上春樹



1.アット・ザ・ファイヴ・スポット・カフェ On View at the Five Spot Cafe(1959) 
Kenny Burrell(g), Tina Brooks(ts), Bobby Timmons(p), Roland Hanna(p), Ben Tucker(b), Art Blakey(ds)
 
ケニー・バレルのディスクの中では、いちばん好きなものです。アート・ブレイキーのドラムのあおりを受けて、メンバー全員が快速にとばしているようで、いかにもライブといった熱気が伝わってきます。特に冒頭のディジー・ガレスピー作の「Birk's Works」が良い。ここでは何といってもボビー・ティモンズのアーシーなピアノのライブならではのノリがすごい。ケニー・バレルという人は、ブルージーながらも泥臭くならず、都会的なスマートが特長なんですが、これだけまわりからあおられると、さすがに冷静になりきれず、彼としてはハードな演奏をしています。バラードでは、「Lover Man」のソロがいいです。


2.ミッドナイト・ブルー Midnight Blue(1963)
Kenny Burrell(g), Stanley Turrentine(ts), Major Holley Jr.,(b), Bill English(ds),  Ray Barretto(conga)
 
タイトル通り、深夜の都会の雰囲気を湛えたアルバムです。それは、ピアノレスでコンガを加えた編成によるのか、あるいはタレンタインのテナーによるのかなんとも言えないけど、少なくともピアノがない分、バレルのギターソロを堪能できるのは確かです。ここでのケニー・バレルのギターは、他のアルバムと比べていっそうブルージーな感じがします。収録されている曲は大半がバレルのオリジナルで、いずれも印象的な曲であり、彼の作曲の才能を感じさせます。中ではタイトル曲「Midnight Blue」、「Wavy Gravy」や「Saturday Night Blues」が良い。「Soul Lament」は、彼のギターソロ・ナンバーです。


3.ケニー・バレル & ジョン・コルトレーン Kenny Burrell & John Coltrane(1958)
Kenny Burrell(g), John Coltrane(ts), Tommy Flanagan(p), Paul Chambers(b), Jimmy Cobb(ds)
 
これも定評のある名盤です。バレルとコルトレーンは、50年代初めに共にディジー・ガレスピーのバンドに在籍したいたとの事で、なるほど二人の息があっているな、といった感じを受けます。コルトレーンにとっては、プレスティッジに「Soul Trane」録音後、1ヵ月後のセッションとあって余裕ある演奏をしているようです。お互い手の内を良く知っているせいなのか、火花の散るようなバトルの応酬はみられないのが、ちょっと惜しい気もするけど、それは無いものねだりというもの。中では、快速調の冒頭曲「Freight Trane」やバレルのオリジナルの「Lyresto」が好き。
 

4.ブルー・ライツ Vol.1 Blue Lights Vol.1(1958)
Kenny Burrell(g), Louis Smith(tp), Junior Cook(ts), Tina Brooks(ts), Duke Jordan(p), Sam Jones(b), Art Blakey(ds)
 
このアルバム・ジャケットはマリリン・モンローのイラストで有名なポップ・アート画家アンディ・ウォーホールによるもの。このアルバムを聴くと、ハードバップ期のジャムセッションの雰囲気が、よく伝わってきます。「Five Spot」同様、ブレイキーのドラムがメンバーを、あおりたてているようだ。ルイス・スミスというトランペッターはよく知らないけど、「Phinupi」では実に気持ちよくパラパラと吹いています。バレルのオリジナルであるスローなブルース・ナンバー「Yes Baby」がとても印象的です。


5.A Generation Ago Today(1966/1967)
Kenny Burrell(g), Phill Woods(as), Ron Carter(b), Grady Tate(ds), Mike Mainieri(vib)
 
 このディスクは、ビ・バップ期の天才ギタリスト、チャーリー・クリスチャンが'40年代初頭に所属していたベニー・グッドマン・セクステットのレパートリーを中心に演奏したもの。ボサノバ調の冒頭曲「As Long as I Live」、2曲目のアルとのフィル・ウッズをフィーチャーしたバラード・ナンバー「Poor Butterfly」を始めとして、全体的に、力まずリラックスした感じの演奏です。 「Five Spot」や「Village Vanguard」でのライブや、「Midnight Blue」などに比べると確かに迫力に欠けますが、これはこれでBGMとして、くつろいで聴くには適しているのでは思います。


参考Webサイト
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