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ショパン
バラード 第1番 ト短調
 Op.23


ショパン(1810−1849)は6歳から正式にピアノを習い、12歳で和声と対位法を学んだ。20歳から外国に出かけて以来、一生放浪の旅にあった。パリに出てリストをはじめ友人に会い、コンサートを重ね、以後作曲に専念した。
 ショパンはバラードを4曲作曲していて、いずれも自由な形式で、それぞれが個性的な傑作となっています。とりわけ第1番は、抒情的な旋律と緊張感に満ちた劇的な昂揚のコントラストが見事なショパンの魅力全開の名曲です。


そしてショパンのバラードが車内に流れ出した。結婚式場の控え室みたいな雰囲気になった。
「羊をめぐる冒険」/村上春樹


難曲なので現実に弾けるようになる可能性は全くないけど、せめて夢の中で弾いてみたい曲の筆頭格です。映画『戦場のピアニスト』のクライマックスシーンで使われていました

演奏時間が短い順から並べています。

 演奏者 (演奏時間)/感想
フランソワ

ワルツ/バラード/スケルツォ集'54
(7:36)サンソン・フランソワ(1924-1970)は46歳で急逝した天才肌のピアニストで、ショパンを得意にしていましたが、とくにバラードのような自由な形式の曲で、彼の真価が十全に発揮されています。破天荒といってもいい個性的で鬼気迫る演奏は聴き手の心をつかみます。
ポリーニ

4つのバラード'99
(8:35)ポリーニ(1942生)円熟の境地を示す演奏。衰えを知らぬ冴え渡ったテクニックによる、あいまいなところのない、明晰で構築力に優れた演奏で、今のところ一番気に入っています。
コルトー

ワルツ/バラード全曲'33
(8:38)録音の古さを感じさせない、ロマンの香り高い演奏。コルトー(1877-1962)のアルバムでは、ティボーとのデュオによるフランクとフォーレのヴァイオリン・ソナタの演奏が大好きです。
ホロヴィッツ

ショパン集'47
(8:49)ホロヴィッツ(1904-1989)の壮年期の録音で、いかにもヴィルトーゾらしい技巧的に華麗な演奏ではあるけれど、冒頭の和音から暗い情念が全曲を通して色濃く感じられます。
遠藤郁子

序破急幻'95
(9:21)アルバムタイトルの「序破急」とは、能楽の一日の演目であり、一曲の流れでもあるとのこと。遠藤さん(1944生)が癌の手術から回復後に録音されたアルバムで、収録されているバラード全曲と3曲のノクターンには、それぞれ能の演目が併記されています。和服姿でステージに立つなどユニークな面もあるけれど、確かな技術に支えられたエモーショナルな演奏は、聴く人の心に訴える力を持っています。
田部京子

ショパン・リサイタル'92
 田部さん(1967生)のデビューアルバムです。クリアーなタッチによる清清(すがすが)しい凛とした演奏という田部さんの特質は、既にこのアルバムで示されています。
アシュケナージ

バラード/スケルツォ全曲
(9:43)全体としてゆったりとしたテンポの中で、緩急自在のスケールの大きなダイナミックな演奏が展開されています。アシュケナージ(1937生)の特質であるピアニズムの美しさ、豊饒さも遺憾なく発揮されています。

■参考Web。
ショパン バラード関連CD
ショパン関連書籍
 


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