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J.S バッハ
イタリア協奏曲 第2楽章
 

1735年に出版された「クラヴィア練習曲集」第2部に収録され、出版当時から人気が高かった。両端楽章ではフォルテとピアノ(トゥッティとソロ)が交互に登場する協奏曲様式が用いられ、第2楽章ではカンタービレの旋律が右手により、さながら独奏バイオリンのごとく奏でられる。

 
しばしの沈黙があって、今度はバッハのハープシコード曲らしきものが始まった。僕はソファーの上で何度も脚を組み替えた。
「ねじまき鳥クロニクル」/ 村上春樹


第2楽章は、華麗な第1・3楽章に比べ、技巧的には難しくなくて、ゆったりとした流れの中で気持ちよく弾ける曲です。 2003年の発表会で取り上げました。

演奏時間が短い順から並べてみました。
演奏者 感想
W.リュプザム

フランス組曲第1番他
(4:25)廉価なNAXOSレーベルのディスク。なかなかユニークな演奏ですが、いまひとつ説得力に欠けるような気がします。フランス組曲第1番・第2番も収録されています。
S.ブーニン

J.S.バッハ アルバム
(4:42)一番気に入っている演奏でお手本にしています。彼特有のロマンティシズムが良い形で発揮されています。録音のせいもあるのかタッチもとてもきれいです。
A.シフ

フランス組曲全曲他
(4:46)シフらしい明快ですっきりした演奏。メインの収録曲であるフランス組曲も含め、個人的にはもう少し情感がほしいところですが、この辺は好みの問題だと思います。
熊本マリ

イタリア協奏曲
(4:47)通奏低音をスタッカート気味に弾いているのがおもしろい。
J.シェベシュチェーン

バッハ ピアノ作品集
(5:05)ハンガリーの人らしい。1000円で買えるNAXOSレーベルですがこの人は大穴だと思います。オーソドックスな演奏。いっしょに収録されている小前奏曲もとてもよい演奏だと思います。
S.リヒテル

J.S.バッハ
(5:08)この人らしい凄みはあまり感じられない演奏です。同時収録は、イギリス組曲第6番とフランス組曲第6番など。彼の弾いた平均率(スタジオ録音とライブ録音のものがある)は座右の愛聴盤です。
R.テューレック
Bach Klavier Werke
(5:31)通奏低音に装飾音を付け加えていて、それなりに効果をあげていると思います。
アファナシェフ

Early Recordings
(5:41)
 1969年の録音なので彼が22才の時ということになるけど、このころからすでに彼のスタイルの片鱗がうかがえるのは面白い。他にはバッハの曲ではフランス組曲第5番が収録されています。彼の弾いたブラームス晩年の間奏曲集のディスクは比類のないもので愛聴しています。
A.ブレンデル

イタリア協奏曲
(5:41)これだけゆっくり弾いてだれないのはさすが。構成力がしっかりしているのでしょうか。この人もタッチがとてもきれいです。ブーニン盤とともに愛聴しています。この曲の他には、半音階的幻想曲とフーガ、コラールの編曲から「イエスよ、私は主の名を呼ぶ」、「来たれ、異教徒の救い主よ」などが収録されています。
G.グールド
グールド・オン・ザ・レコード
若き日のグールドによるイタリア協奏曲のレコーディング風景を収録したビデオです。映像からも基本的にこの人はロマンティストであることが良くわかります。この曲のほかに、フーガの技法から第1曲目を自宅で演奏しているシーンがあり、こちらもすばらしい演奏です。いつかこの曲にもチャレンジしたい。

■参考Web
イタリア協奏曲関連CD
イタリア協奏曲関連書籍
 

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