演奏者 |
(演奏時間)/感想 |
岡崎由美
'92
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(5:30)構成を重視した知的なアプローチといってよいのではと思います。岡崎さんは'86年に芸大ピアノ科修士課程を卒業し活躍中のピアニストでこのアルバムには、他にドビュッシー、シューマン、ショパン、リストの小品等が収録されています。フォーレの歌曲を岡崎さんが編曲した「月の光」と「オーロラ」がとてもいい。
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ティオリエ
'93
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(5:51)廉価盤のNAXOSレーベル。バランスのとれた演奏だと思います。お買い得。 |
フランソワ
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(5:54)定評のあるサンソン・フランソワ(1924−1970)の演奏。やはり名演奏家といわれる人は自分の音楽を持っていますね。聴けば聴くほどに味わいが出てくる情感あふれる演奏です。この曲のほかには「水の戯れ」、「古風なメヌエット」、「鏡」他を収録。 |
菅野 潤
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(5:58)菅野さん(1956− )は、このディスクでしか知らないけどとても誠実で懐の広い演奏をするピアニストです。この曲についても、大きくまとまったのびやかな演奏です。他の曲(バッハ3曲、シューマン2曲、モーツァルトとショパンが1曲ずつ)の演奏もとてもいいと思います。'87年以降はパリ在住で演奏活動をしているようだけど、もっと脚光を浴びてよいピアニストだと思います。
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アシュケナージ
'83
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(5:59)特筆すべきは、タッチの美しさ。メロディーを存分に歌わせることができるのもタッチの完璧なコントロールによる左右のバランスの良さによるものなのでしょう。こういうあまり精神性みたいなものを必要としない曲の演奏について限れば、アシュケナージは最高の域に達していると思います。一緒に収録されているのは、「夜のガスパール」と「優雅で感傷的なワルツ」他です。
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田部京子
'98 |
(6:20)この曲の一番の愛聴盤です。田部さんのすばらしいのは、高度なテクニックに支えられたクリアーなタッチを持っていながら決して冷たい感じとはならず、音楽的に練られた美しい演奏をしている点にあるのではと思っています。このアルバムは、"ピアノだからこそ表現できる独特の「静かな世界」にスポットを当てて"選曲された全15曲の小品を収録していて、どれも素敵です。
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伊藤 惠
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(6:24)ゆったりと旋律を歌わせていて、全体のバランスも良く考えられた素敵な演奏だと思います。伊藤さんは、シューマンのピアノ作品全曲CDシリーズ「シューマニアーナ」をリリースしている日本のピアニストのホープの一人で'83年のミュンヘン国際コンクールで優勝しています。この小品集(全12曲)では、他に得意のシューマンの「アラベスク」やショパンの「幻想即興曲」を始め、ドビュッシーの「月の光」、「夢」など名曲がたくさん収録されています。 |
モニク・アース
'68
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(7:05)際立って遅いテンポを設定していますが、もたついた感じにはなっていません。テンポのせいか他の演奏と比較すると重厚な感じとなっています。モニク・アース(1909−1987)はフランスの女流ピアニストでドビュッシーとラヴェルの作品全集をリリースしていて、それぞれディスク大賞を受賞しています。 |
プレヴィン
'78
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(6:41)アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団の演奏。ここに挙げた中では個人的に一番好きなもの。ラヴェルの管弦楽法の妙味を良く表現しているのではと思います。プレヴィン(1929− )はジャズピアニストとしても有名で、「My
Fair Lady(1956)」は、ジャズ史に残るベストセラーとなっています。女優のミア・ファーロウと結婚していた(その後離婚)事でも有名。このアルバムには、他に、「ボレロ」と「ダフニスとクロエ第2組曲」を収録。いずれもとても良い演奏です。 |
ミュンシュ
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(6:43)シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団の演奏。フランス音楽にかけては定評のあるミュンシュであり、ここでもとても流麗な演奏をしています。他には「ボレロ」、「スペイン狂詩曲」、「ダフニスとクロエ第2組曲」を収録。 |
カラヤン
'85 |
(7:06)カラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏。旋律を美しく、たっぷりと歌わせることに傾注した、いかにもカラヤンらしい耽美的な演奏です。録音もすばらしいのでお薦めです。他には「ダフニスとクロエ第2組曲」とドビュッシーの「海」と「牧神の午後への前奏曲」を収録。
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