1.クール・ストラッティン Cool Struttin'(1958) |
Art Farmer(tp), Jackie Mclean(as), Sonny
Clark(p), Paul Chambers(b), Philly
Joe Jones(ds)
タイトル名の"Struttin'"とは、"気取って歩く"という意味です。モダン・ジャズという言葉を聞くと、反射的にこのジャケットを思い浮かべることがあるくらい有名なジャケットです。中身も保証付きで、数ある50年代ハード・バップの名盤の中でも、ジャッキー・マクリーンやアート・ファーマーらによる好演奏によりとても人気のあるディスクです。このディスクを人気盤にしている一番の理由は、クラーク自身のオリジナルナンバーである1曲目のタイトル曲と2曲目の"Blue
Minor"のクラーク節とも言うべき親しみやすさによるものではないかと思います。他の曲もそれぞれ素敵で、特に一聴、彼とすぐわかるジャッキー・マクリーンのアルトがさえた演奏をしています。
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2.ソニー・クラーク・トリオ Sonny Clark Trio(1957)/Blue Note |
Sonny Clark(p), Paul Chambers(b), Philly
Joe Jones(ds)
ソニー・クラークにはブルーノートとタイムの2つのレーベルにトリオ演奏のリーダーアルバムがあります。ブルーノート盤はスタンダード曲中心、タイム盤は全曲オリジナル曲の収録となっていて、どちらの盤を好むかにより、聴く人のジャズに対する姿勢が、ある程度わかるのではないかと思います。ブルーノート盤のほうが、タイム盤に比べリラックスして演奏していているようで、親密感という意味では、こちらのほうが優っています。このディスクでの聴き所は何といってもスタンダード曲"Softly
As in a Morning Sunrise/朝日のようにさわやかに"です。この曲は割と名演に恵まれているようで、僕が知っている限りでも他にMJQ、コルトレーンやウィントン・ケリーによるものが思い浮かびます。
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3.ソニー・クラーク・トリオ Sonny Clark Trio(1960)/Time |
Sonny Clark(p), George Duvivier(b), Max Roach(ds)
個人的には、彼のリーダーアルバムの中で一番好きなもので、星の数ほどあるジャズピアノ・トリオ全アルバムの中でも傑作の1枚だと思います。全曲がソニー・クラークのオリジナルで、かつそれぞれの曲の出来が非常に良いので、彼の作曲の才能にまず驚かされます。オリジナル曲という性格のためなのか、あるいはブルーノート盤とメンバーが違うせいなのかタイム盤のほうは、テンションのすごく高い演奏となっています。中でも好きなものは、冒頭の「Minor
Meeting」、「Sonny's Crip」、「Sonia」やソロでの「My
Conception」など。ソニー・クラークは本国では、日本ほどには人気がないという話だけど彼のちょっと哀愁を帯びたトーンを聴いていると、なんとなく納得できるような気がします。
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4.ソニーズ・クリブ Sonny's Crib(1957) |
Donald ByrD(tp), Curtis Fuller(tb), John
Coltrane(ts), Sonny Clark(p),
Paul
Chambers(b), Art tailor(ds)
スタンダード3曲、オリジナル2曲の構成。「Cool
Struttin'」のトーンを決定していたのがジャッキー・マクリーンのアルトとすれば、このディスクにおいてはジョン・コルトレーンのテナーがそれにあたると思う。コルトレーンはこの2週間後に、彼の初期の名作である「Blue
Train」をやはりブルー・ノートに録音していて、ここでも充実したソロをとっています。後半のオリジナル曲では、「Cool
Struttin'」に通じるクラーク節がここでも聴かれますが、タイトル曲でのコルトレーンを始めとして、ドナルド・バードとカーティス・フラーのソロバトルが実に良い。クラーク自身のソロも、この曲での演奏が一番いいと思います。
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■参考Webサイト |
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