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ピンク・フロイド/Pink Floyd

60年代中期より活動を開始したイギリスのグループで、プログレッシブ・ロックという新しいジャンルの基盤を作った。'83年のアルバム「ファイナル・カット」を最後に活動を停止したが、'87年にデイブ・ギルモアとニック・メイソンを中心に再結成された。


我々は黒ビールを飲みながら、僕の作ったつまみを食べた。ビールがなくなるとカティー・サークを飲んだ。そしてスライ&ファミリー・ストーンのレコードを聴いた。ドアーズとかストーンズとかピンク・フロイドとかも聴いた。
「ダンス・ダンス・ダンス」/村上春樹



1.原子心母/Atom Heart Mother(1970) 
僕が買った最初の30cm LPとして個人的には、記念すべきアルバムです。ちなみに一緒に買ったのが、ベームの振ったモーツァルトの後期交響曲集(3枚組)だった。ラジオで聴いて衝撃を受け、まだ家にはLPのかかるプレーヤーがなかったときだったけど、どうしても欲しくなって購入し、しばらくは、今ではロック史上、有名となっているこのジャケットを眺めて満足していたわけです。このアルバムの白眉は、いうまでもなくレコードA面を占めるタイトル曲で、合唱やブラスセクションを加えた大掛かりなもので、現在の耳で聴いても斬新さは少しも損なわれていないと思います。この曲以外では、ロジャー・ウォーターズの作曲したメローなバラード調の曲「もしも/If」が、とても良い。


2.炎/Wish You Were Here(1975)
  傑作アルバム「狂気」に続く作品ですが、前作ほどには評価されなかったようです。まあ、あれだけの作品が次々に出来たら大変だけど。個人的には、ピンク・フロイドのアルバムの中では、現在一番よく聴いているものです。聴いていて、「狂気」ほどには緊張を強いないせいかもしれない。
 1曲目の「狂ったダイアモンド(第1部)/Shine On You Crazy Diamond」は、最後の曲の第2部と対になっていて、このアルバムの核となる曲。第1部のほうはライブでも最初に演奏されることが多いようですが、いかにもフロイドらしい感じの曲です。その他、「ようこそマシーンへ/Welcome To The Machine」:ひたむきさを感じさせる曲でシンセが効果的に使われていて好きな曲。 「葉巻はいかが/Have A Cigar」:ボーカルはフロイドのメンバーではなく、ロイ・ハーパーがゲスト参加している。 「あなたがここにいて欲しい/Wish You Were Here」:アルバム表題作でデイブ・ギルモアのボーカル。


3.狂気/Dark Side Of The Moon(1973)
 世界的ベストセラーとなった超有名アルバム。作詞は全てロジャーが行っている。このときのアビイ・ロード・スタジオでのレコーディングエンジニアがアラン・パーソンズだった。また感動的なナンバー「虚空のスキャット/The Great Gig In The Sky」で歌っているのは、クレア・トリー。 「マネー/Money」:フロイドの曲の中で最もポピュラーなナンバーではないか。 「アス・アンド・ゼム/Us And Them」:デイブがボーカルのメローなけだるい感じの曲ですが、歌詞の内容は戦争を扱ったものです。 「狂人は心に/Brain Damage」と最後の「狂気日食/Eclipse」は続けて演奏される。:前の曲の歌詞の中に" I'll see you on the dark side of the moon" のフレーズが出てくる。"dark side of themoon" とは無意識を指しているとのこと。


4.おせっかい/Meddle(1971)
 1曲目の「吹けよ風、呼べよ嵐/One Of These Days」とLPだとB面全部を占める大作「エコーズ/Echoes」がハイライトとなっているアルバム。「吹けよ風、呼べよ嵐」はシングル・カットもされたと思いますが、フロイドのヒット曲のひとつで彼らのライブでもよく演奏されています。僕にとって、このアルバムは、やはり「エコーズ」を聴くためのもので、「原子心母」同様、フロイドのオリジナリティが良く発揮されているトラックだと思います。
 

5.対/The Division Bell(1994)
 アルバム「ファイナル・カット/Final Cut(1983)」を最後にロジャー・ウォーターズが抜けた後、デイブ・ギルモアを中心に再結成されたピンク・フロイドによる「鬱/A Momentary Lapse Of Reason(1987)」、「光〜パーフェクトライブ/Delicate Sound Of Thunder(1988)」に続くオリジナルアルバムです。グループのコンセプト・リーダーであったロジャー・ウォーターズがいなくなった為、フロイドの急進性は薄れたけど、その分聴きやすくなっていて(良い意味で)、とても好きなアルバムです。デイブもとても気持ちよく演奏しているみたいで、「A Great Day For Freedom」や「孤立」のギター・ソロ、まるでU2みたいな「Take It Back」、バック・コーラスを使った「Keep Talking」、最終曲「High Hopes」など聴き所が多い。


6.モア/More(1969)
 バルベ・シュローダー監督の映画「モア」のサウンドトラック。映画は観ていますが、ドラッグ漬けのヒッピーのカップルの話だったなという程度でストーリーはまったく覚えていません。フロイドによる映画音楽では、「モア」の他には、同じ監督による「雲の影/Obscured By Cloud」と、ミケランジェロ・アントニオーニ監督による「砂丘」があり、「砂丘」の挿入曲である「51号の幻想」が、その映像(爆発シーン)とよくマッチしていて印象に残っています。
 収録曲の中では、シングルカットもされたデイブがボーカルの「ナイルの歌/The Nile Song」が、フロイドのハード・ロックナンバーとして一番インパクトがあります。「イビザ・バー/Ibiza Bar」も、この線の曲。サウンドトラックという性格のためか、様々な曲調のものがあって、彼らのいろいろな側面が見えて面白い。

 

7.(Live DVD)驚異/Pulse
 ステージの上部に取り付けられた大型円形スクリーンと、膨大な照明機材を駆使した2時間半にも渡るライト・ショーは圧巻です。演奏しているのは、アルバム「狂気」全曲、アルバム「炎」から「狂ったダイアモンド」、アルバム「対」からの曲他となっていて楽しめます。


8.ザ・ウォール/The Wall(1982) 映画・サウンドトラック
   
監督:アラン・パーカー 主演:ボブ・ゲルドフ 
アルバム「ザ・ウォール/The Wall」は、映画に先行して1979年に発表されている。この映画の日本公開に際しては、YMOの高橋さんらが奔走していたような記憶があります。題名のWall(壁)が象徴しているのは、個人と個人そして個人と社会との間に存在する障壁で、このテーマをめぐってロジャー・ウォーターズがメインで、作り上げたのがアルバム「ザ・ウォール」であり、これを映像化したのが、この映画です。ミュージシャンである"ピンク"の少年時代から、スターとなって最後には破滅してしまうまでを描いていますが、バラード、ハード・ロックからロック・オペラ調の曲まで含む壮大な音楽となっています。個人的には、ロジャーの個人趣味が強すぎて、いささか辟易しないではないけど。


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